初診日がなぜ大切か?
花恵「亀山さん……初診日、初診日っていうけど、初診日がどうしてそんなに大切な日なの?」
そうですね。
障害年金の受給にとって、この日がいつなのかで、全てが決まってしまうと言っても過言ではありません。
法律的にいうと………「初診日主義」といって、障害認定日を特定させる起点となり、年金加入要件や保険料納付要件を満たしているかどうかは、初診日を基準にして判断しているからです。
―――ちょっと難しかったですか?
年金加入要件とは、初診日に国民年金、厚生年金、共済年金のうち、いずれかの公的年金制度に加入していれば、原則支給されるということです。
また、初診日に加入していた年金制度から年金を受け取ることになります。
つまり、どの公的年金制度から障害年金が支給されるかを確定する基準日が初診日なのです。
圭太さんの場合は、結局サラリーマン時代の厚生年金の期間に初診日がありましたから、厚生年金から障害年金を受給しました。しかし、もし失業・療養していた国民年金の期間に初診日があれば、国民年金から受給することになります。
国民年金より厚生年金の方が手厚い保護を受けられるので、助かりましたね。
また、保険料納付要件は、初診日時点からさかのぼって「今まで保険料をキチンと納めてきたか」を確認します。具体的には、滞納期間が長くないかをチェックしています。滞納期間が長いと障害年金が支給されないことがあります。
つまり、初診日前の滞納期間が問題となるのです。
まずは初診日の特定が「障害年金受給の第一歩」だと理解していただけましたか?