NPO法人障害年金普及サポート・サルベージ

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聴覚障害の認定基準

※ 障害認定基準を省略し、解釈を加えています

●身体障害者手帳がなくても受給できることも

障害年金が受給できた耳の病気には、感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷または音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害などがあります。

身体障害者手帳4級以上(両耳聴力80デシベル以上)の人は、障害年金の2級以上に該当する可能性があります。また、身体障害者手帳をお持ちでない人でも、障害年金3級や障害手当金の制度もあります。

●平行機能障害も加味して認定

めまいなどで「中程度の平衝機能障害」もある人は、聴覚検査の数値だけで等級に該当しなくても、障害年金が受給できる可能性があります。なぜなら、メニエール病など内耳による聴覚障害と平衡機能障害とは併存している場合、2つの障害を併せて認定する「併合認定」をするからです。すでに障害等級に該当している人は、等級が繰り上がることもあります。
「中等度の平衡機能障害」を具体的にいうと、閉眼で起立・立位保持が不安定で、開眼で直線を10メートル歩いたとき、多少転倒しそうになったりよろめいたりするがどうにか歩き通す程度の障害です。

聴覚障害の認定は、純音聴力レベル値(どのぐらい小さい音が聞きとれるかの値)と語音明瞭度(語音をはっきりと聞きとれるかの値)の2つの値によって認定されます。

視覚の障害による等級別の「障害の状態」は、次の通りです。
耳の認定基準

●2つの検査で認定が決まる

聴力レベル検査(どのぐらい小さい音が聞きとれるか)は、オージオメータによって測定します。聴力レベルのデシベル値は、話声域すなわち周波数500、1000、2000ヘルツにおける純音の各デシベル値をa、b、cとした場合、次式により算出することになっています。
平均純音聴力レベル値=(a+2b+c)

なお、この算式により得た値が境界値に近い場合には(a+2b+2c+d)/6の算式により得た値を参考とします。
a:周波数500ヘルツの音に対する純音聴力レベル値
b:周波数1000ヘルツの音に対する純音聴力レベル値
c:周波数2000ヘルツの音に対する純音聴力レベル値
d:周波数4000ヘルツの音に対する純音聴力レベル値

最良語音明瞭度の検査(語音をはっきりと聞きとれるか)は、録音器またはマイク付オージオメータにより、通常の会話の強さで発声し、オージオメータの音量を適当に強めたり、弱めたりして最も適した状態で行います。また、検査語は「語音弁別能力測定用語音集」により、2秒から3秒に1語の割合で発声し、語音明瞭度を検査します。 語音明瞭度は、次の式により算出し、語音明瞭度の最も高い値を最良語音明瞭度(語音弁別能)とします。
語音明瞭度=(正答語音数/検査語数)×100(%)